森田療法研究会

About Us

森田療法とは慈恵医大精神医学講座初代教授森田正馬が1919年に創設した神経症性障害に対する精神療法です。森田療法研究班は慈恵医大第三病院にある同大学森田療法センターに置かれ、森田療法を立脚点にした研究を継続しています。最近森田療法は海外からも注目を浴びていて海外の心理療法士や精神科医が度々見学や研修に訪れます。神経症性障害や気分障害に対する基本的な対処方法を身につけた上で、現代の新しい病態に対する研究や治療技法の開発を推進しています。

研究テーマ

  1. 病識の乏しい強迫症や自閉スペクトラム症(広汎性発達障害)に対する森田療法の応用について
  2. 高齢者患者に対する森田療法の応用について
  3. 入院森田療法におけるうつ病の回復要因について
  4. ひきこもり症例に対する森田療法の技法研究について

メンバー

中村敬(第三病院)、舘野歩(第三病院)、矢野勝治(第三病院)、谷井一夫(第三病院)、鈴木優一(第三病院)

主要な研究論文

1. Ayumu Tateno , Katsuharu Yano, Masanori Kawakami,Yuko Imamura,Kei Nakamura. Obsessive-Compulsive Disorder cases with a Good Prognosis which Underwent CBT and Morita Therapy. Fam Med Med Sci Res 4:172. doi:10.4172/2327-4972.1000172

解説:認知行動療法の代表的な技法である曝露&反応妨害法[例:潔癖症で触れないものに直面させ手洗いをさせない]で脱落する症例に対し生活全般を充実させる入院森田療法の効果があった2例を呈示しました。

2. 舘野 歩. 森田療法とAcceptance and Commitment Therapy(ACT) の完成に
与えた文化的影響. こころと文化.2018. 17(1):47-55.

解説:第三世代の認知行動療法のひとつ・Acceptance and Commitment Therapy(ACT)は森田療法と酷似していると言われていますが文化的影響から両者の違いを明らかにしました。マインドフルネス(瞑想)を使用した認知行動療法と違い、森田療法では症状受容のためのエクササイズをせずに日常生活実践を通して不安に対する態度の転換を図ります。

3. 谷井一夫. 気分障害患者における臥褥の意義についての検討 (特集・第34回日本森田療法学会 シンポジウム1 臥褥再考 その意義と補完)日本森田療法学会雑誌 第28巻第1号(2016.04)39~43.

解説:入院森田療法の最初には一週間トイレ洗面以外は横になっている臥褥期があります。森田療法センターに入院した気分障害患者19例に対し、入院時、臥褥期にBDI―Ⅱをつけてもらい、抑うつ状態の評価を行いました。臥褥後にトータルスコアで有意な改善を認め、入院森田療法の臥褥体験は抑うつ状態に有効であることが示されました。

4. 中村 敬(編者).うつ病診療における精神療法 10分間で何ができるか。星和書店. 2018.

解説:精神科医は皆短時間で多くの患者を診ないといけません。短い診療時間の中で患者さんに対しいかに良い助言をできるかが精神科医にとって大事です。この本はうつ病外来診療で約10分間以内に何が出来るかを詳しく解説されていて日常臨床に役立ちます。