教授挨拶

主任教授 繁田 雅弘

主任教授 繁田 雅弘

東京慈恵会医科大学精神医学講座ホームページを訪問して頂きありがとうございます。私は平成29年4月に当講座の7代目の教授に就任した繁田雅弘(しげた まさひろ)です。平成15年にこの慈恵医大を一旦離れ、首都大学東京の学部長や副学長として総合大学の運営に携わりましたが、若い先生たちに私が診療や研究で学んだことを改めて伝えたいと思い、慈恵医大に戻りました。講座の医局員と共に、後輩の育成や地域医療への貢献、メンタルヘルスに関する発信を行ってまいります。

教育について:私の専門はアルツハイマー病などの認知症疾患ですが、症状は物忘れなどの認知機能の低下だけでなく、不安や気分の沈み、誤った考えへの固執、身体症状へのこだわりなどで、治療にはうつ病や妄想性障害(統合失調症)、身体表現性障害、適応障害等のあらゆる精神障害の経験が役立ちます。若い医師が、将来どのような領域を専門とするにしても、様々な精神障害の治療を幅広く経験して欲しいと思います。また精神科の保険診療において最も重要な資格である精神保健指定医は最短の5年で取得するプログラムを組んでいます。

研究について:本講座で、森田療法、老年精神医学、精神薬理、精神生理(睡眠・概日リズム)、てんかん・脳波、リエゾン・精神腫瘍学、精神病理・精神療法、発達・児童・思春期精神障害などの研究が行われています。いずれかの研究班に所属し、病態の評価や治療について、一定の戦略(方法論)に基づいて探求する事を経験してもらいたいと思います。研究の目を養う事で、診療に必要なエビデンスの良し悪しの見極めもできるようになります。