東京都港区西新橋3-25-8

入局などのお問い合わせ

MENU
ヘッダーイメージ
Message from Senior Doctor 天谷 美里 先生
天谷 美里 先生

幼い頃からの夢を叶える場所

天谷 美里 先生

平成29年度レジデント

天谷美里医師=帝京大学医学部卒業=は、東京慈恵会医科大学(以下、慈恵医大)本院で初期研修後、2017年度に後期研修医として当医局に入局しました。2023年には産休・育休を取得し、2024年4月より復職しています。2025年4月より入局9年目(医師11年目)を迎えます。

精神科医だった祖父の影響で、幼い頃から精神科医を目指していたそうです。「入局先は、自らの夢を叶える場所として慎重に選びました。慈恵医大の精神科は、働く場所であると共に、教育機関ならではの指導体制が整っており、生涯を通して成長できる環境であったことが魅力的でした。当医局を選んで本当に良かったと思います」
そう語る天谷医師に、実際の医局の様子について尋ねてみました。

なぜ慈恵医大の精神科医局を選んだのですか。

「私は幼い頃から『心のお医者さん』になるという夢を抱いていたので、目指す診療科には迷いはありませんでした。しかし、入局先については本当に悩みました。大学病院にするのか、市中病院にするのか、フリーランスとして活躍する精神科医に相談したこともありました。色々な可能性を探って、後悔のないように慎重に考えました。他施設の医局説明会や見学会にも積極的に参加しました。

どの医局も魅力的で、いずれを選択しても精神科医として活躍できそうでした。ですが、その先、どんな精神科医を目指したいかを考えていくと、自ずと選ぶべき道は見えてきました。

私はもともと睡眠医学に興味があり、精神科医になった後はサブスペシャリティとして睡眠医学に携わりたいと考えていました。そのため、それが可能かどうかも各医局で相談しました。多くの医局は、後期研修を終えてから、専門医をとってから、または大学院に進んでから等と、研究のノウハウを得てから開始という話で、やりたい研究を行うには5年はかかるというような時間軸でした。ところが、同じ相談を慈恵精神科の医局説明会で伝えてみたところ、『やりたいことがあるなんて素晴らしい!今からでも始めよう!!』と、数日後には関連した過去研究の文献を送ってくれたり、具体性のある研究プランのご提案までしてくださいました。

精神科医になるだけでも夢がかなうのに、その先に描いていた睡眠研究まで同時に出来るなんて。そして何より、医局の先生方が私の想いを大切に扱ってくださったことが嬉しくて、ワクワクした高揚感と共に、この医局に入局しようと心に決めました。

実際に入局をしてみて、いかがでしたか。

「入局してみると、他大学出身や他科から転科した方など、様々な背景のある同期が9人もいました。みんな個性的で、上級医も伸び伸び育てて下さるため、いつも医局は賑やかでした。コロナ前であったこともあり、ほぼ毎日仕事後には一緒に新橋や六本木で食事をしていました。

そして前述の通り、入局と同時に睡眠の研究班に所属させて頂きました。主任教授には、「うちの医局は面倒見の良い先生がたくさんいて、研究班ごとの垣根も低いから、一つに絞り過ぎずに多くの先生から美味しいとこ取りをして下さいね」と言われたので、色々な先生にご指導を仰ぎました。指導医の多さもこの医局の魅力ですね。研究の幅や可能性は広がり、1年目での臨床的疑問を研究テーマとし、2年目より倫理委員会を通して研究が実動しました。その後、研究結果は論文化され、海外誌に掲載、日本睡眠学会の研究奨励賞まで頂きました。研究の組み立て方、進め方、論文の書き方など全てが初めてでしたが、バックの先生方が本当に心強く、一から丁寧にご指導して下さり、一つの形にすることができました。

後期研修が終わり、最短で精神保健指定医と精神科専門医を取得しました。本当だったらそこから研究チームに属するところですが、この医局にいたので、その時には研究歴や睡眠医療歴が既に3−4年となっており、残り1年ほど睡眠専門医取得のための勉強や症例集めをして、翌年には睡眠専門医も取得できました。さらには、その翌年には論文博士(医学博士)として学位も取得させて頂きました。短期間にも関わらず、入局時の期待以上の成果を出せて自分でも驚きです。

「サポートの強さ」だけでは言葉が足りませんね。長年に渡り、私の意欲や向上心を刺激し続けて下さった環境全てに感謝しています。この医局を選んで本当によかったです。」

「慈恵ならではの良さ」は、どんなところでしょうか。

「慈恵は他の病院よりも縦のつながりが強い印象があります。他大学出身でも関係なく、手厚い指導を受けられます。コロナ前は仕事後には新橋や六本木などで食事をする機会も多いです。そのため、些細なことも相談しやすく、コミュニケーションがきちんと取れる関係が築けます。これも、医局の雰囲気の良さに繋がってくるのだと思います。これから入局してくる後輩たちとも、色々な思いを共有しながら、一緒に楽しく働きたいですね。

また、都心だからこそ、と言える経験もありました。不定期ですが、テレビドラマや映画の医療監修の話が転がり込んでくることがあります。TBSテレビで放映された『大恋愛~僕を忘れる君と』というドラマでは、若年性アルツハイマーを発症した女医が主人公で、その医療指導を中心に監修をしました。ドラマは娯楽ではありますが、画面の向こうで実際の患者さんやそのご家族が観ています。病気としての真実を伝えられるよう、また、誰が観ても傷つかないように細心の注意をしながら、医療のリアリティーを追求しました。スタッフや出演者の皆さんと話し合って、より良い作品を作り上げる工程は掛け替えのない時間でした。ここだけの話、ワンシーンだけですが役をいただき、出演もしたのですよ。

その後も、有事、テレビドラマの監修をしています。直近では、来月公開予定の映画『でっちあげ』(東宝)製作に携わらせて頂きました。撮影のため都外に出張に行き、ロケ地となる病院で検査シーンなどの医療監修をさせて頂きました。映画館の大きなスクリーンに自分の名前(と当医局名)が載るのは初めてで、今から楽しみです。これらも慈恵医大に入局した役得だと思います。」

最後に〜入局を検討している先生へのメッセージ〜

ここまで仕事の話ばかりしてきましたが、実は現在2歳になった息子の育児に奮闘しています。産休・育休も1年以上しっかりと取らせて頂きました。昨年度から復職し、育児と仕事を両立させるために試行錯誤しているところです。今後入局する若い医師たちのモデルケースになれるよう、これを機に働きやすい環境を整備したいと考えております。

入局先の決定は人生の大きなターニングポイントです。後期研修期間のみならず、その後の長い人生すべてに影響します。「ママさんドクターでも働ける」ではなく、「ママさんドクターでも活躍できる」場を目指して精進して参ります。

一緒に働ける日を心よりお待ちしています」

天谷美里
HOME